「令和の若者は何者かになりたいと思っている」って記事見て、逆張りしてる訳じゃないけど、僕は何者でもない得体の分からない人になりたい。
仕事を1つ例に考えると、1つの会社に骨を埋めるんじゃなくて複数の仕事をしておきたい。
いつ何処で働いてるのかも、何の仕事をしているのかも、そもそも働いてるのかすら分からない人になりたい。
偏差値の高い高校・大学に入学して、年収1000万確約の会社に就職する。それが"王道"であり最良と思って生きてきたけど、このレールを走り続けることが本当に正解なのか疑問を抱いている。
自分の選んだ選択を否定するのは勇気がいることで、今まで"王道"を全肯定してある意味目を背けてきた。
でも"王道"には強烈なマイナスな一面があるのかなって、コツコツ成功体験を積み重ねて所謂綺麗なキャリアを築き上げていくうちに、レールからはみ出すことへの恐怖心が無意識に醸成されていた。今の会社をやめたらキャリアに傷がつくんじゃないか、これまでの頑張りが無駄になるんじゃないか、今のレールに乗っていれば安泰安心。安全地帯にいながら挑戦って言葉を使っていて、絵としては匿名SNSでしょうもないアンチコメントを書き込む動物と同じ事をしていて急に恥ずかしくなった。
そしてこの"王道"は安泰と思ってたら大間違いで感覚的にはタイタニック号に乗っている気分。いつ座礁に激突して沈没するか分からない。そんな船に自分の人生をフルベットかましていいのかって不安もある。
1つの会社にフルベットしたくない理由はもう1つあって、それは成績・昇格レースに疲れたから。自分は営業職で当然ノルマがある。成果を上げても1ヶ月経ったらリセットで振り出しに戻りその繰り返し。ファミコン時代のセーブが出来ないマリオゲームをさせられている感覚。昨年幸運にも全国2位になった。その時は物凄く嬉しかった。でもその後から永遠に追ってくるプレッシャー。毎月上位層を維持していないとメンタルが辛くなる。これがいつか下位層になり低迷した時、逃げ場がなくきっとデパスをODする未来。でも自分の中で仕事が複数あれば、もっといえば今の状況から脱却できていたら、決められたルールのエンドレスレースゲームから抜けられる。
「〇〇会社の部長」っていう肩書きよりも、ある時は筋肉を生業とし、ある時は変態同士で濃厚な関わりを交し、またある時はスーツを着て外向的な何かをしていて、かと思えば象牙の塔に身を潜める、そういうラベリングされない出来ない何者でもない得体の分からない人になりたい。
その為には自分の信じてきた"王道"を自ら壊して、自分の過去の成功体験を記憶から抹消する、一見没落にみえる事象に平然な顔をして堂々と歩を進めることが大切だと思いました。